「龍雲閣」は、新冠種畜牧場が御料牧場として宮中御料馬の生産や北海道産馬の改良に従事していた明治42年、皇族方や要人を迎えるために建築された貴賓舎です。二層からなる御殿造りの建物は、他と比ぶべくもない格式の高さや優美さから、当初「凌雲閣」(りょううんかく)と名付けられました。時が流れ昭和47年、新冠種畜牧場起業百年事業の一環として修復工事が行われ、可能な限り往時の姿に復元。貴重な木材を惜しみなく使った独特の組み方も見どころです。大正・昭和の二代にわたる天皇陛下が皇太子時代に行啓されたほか、平成18年には上皇上皇后陛下もこの地をご訪問。建物内には狩野探幽の絵屏風や皇族方ゆかりの品々が所蔵・展示されています。


